夕暮れの西空に現れた紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)を撮影するには絶好の連休でしたが、最初の二日間は曇天で残念ながら撃沈でした。
そこで最終日は「三度目の正直」を信じて、近くの安倍川河川敷にスタンバイ。
日没の正確な位置が知りたかったため、まだ日の高い時間帯から赤道儀や三脚をセットしていますと、犬の散歩や河川敷で遊んだ家族連れが通りがかる度に「何か見えるのですか?」と質問されます。
その都度彗星の話をしますと、「それなら夕ご飯の支度後にまた来ます!」と皆さん。
結局、総勢10名ほどでの即席の観望会となり、私は星の案内人をしながらの撮影となりました。
そして薄明が進行し、いよいよ「目標は金星とアルクトゥルスの中間部ですよ」と説明していたところ、参加メンバーのお一人がスマホに写っていると!
そこで私もスマートフォン(iPhone 15)で撮ってみますと、確かにきれいに尾まで写っています↓
手持ちで簡単に撮影出来る、AI機能の凄さには驚きです。
これなら星景写真は、今後スマートフォンでいけそうですね。
その後は目標が定まったので、注意深く観察していますと、肉眼でも彗星の尾が延びているのを、参加者全員で確認出来ました。
135mmレンズで撮りますと、その尾の長さと美しさに感激です↓
実はこの彗星の地球最接近が丁度私の誕生日に重なるので、何か運命的なものを感じていたのです。
念願の肉眼彗星に出会えたことに加え、即席観望会での皆さんの笑顔が、私にとっての最高の誕生日プレゼントになりました。
そして当初の予報を良い意味で裏切り、我々の前にその雄姿を見せてくれた彗星に感謝です!!
その後人影のなくなった河川敷で、彗星が山際に隠れるまで見守りました。
(Oct 14, 2024, D810A SIGMA 135mm F1.8→2.8 ISO 800 SI8 2.5sec 固定撮影 トリミングあり 静岡市葵区)